「人の身体、体躯を言う「から、くる、ころ」』(035)

 

 

    |  和語          |  琉球・沖縄語    |  アイヌ語         |

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 か  |から(からだ體、みがら身柄、|から/からた(體)    |               |

    |なきがら亡骸)       |からふに(骸骨)     |               |

 き  |              |               |               |

 く  |くろ(むくろ骸)      |くるん(骸裳/衣)    |くる(人/男)、むくる(死体)|

 け  |              |            |               |

 こ  |ころ(ころも骸裳/衣、    |            |               |

    |みごろ身頃)        |            |               |

 

 

 これは”子音コンビ語”のひとつである。しかし(kr)語のように後項にラ行拍をとるものは、ラ行拍自体が意味をもたないので語の意味は前項のカ行拍にあることになる。

 

 アイヌ語には上記のほか「くる」語が少なくない。例えば「のかんくる(子供)、ぽろくる(大人)、ぽんくる(若者)、れぷねくる(大人)、おんねくる(老人)、らyiくる(死人)」などであるが、これらは”人体”ではなく”人物”を指していると見られる。